ハノイ市のがん専門病院であるK病院で22日、特別な手術が行われた。末期の乳がん患者であるN・T・Lさん(28歳)が帝王切開で体重1.6kgの男児を出産したのだ。
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男児には平安への願いを込めて「ビン・アン(平安)」と命名した。妊娠31週と早産で生まれたアン君は、同市の中央産婦人科病院に救急搬送されて治療を受けている。
手術を執刀した中央産婦人科病院のチャン・ザイン・クオン院長は、「かつては妊娠30週未満の早産の場合に苦労していたが、今は妊娠25週で体重がわずか500gの赤ちゃんでも育てることができるようになった」と自信を語る。
一方、母親のLさんはこれからK病院で化学治療や腫瘍摘出手術を受けるなど、がんの治療を始める。
アン君はLさん夫婦の2人目の子。Lさんは妊娠5か月に入った3月20日に末期の乳がんと診断された。彼女は困難を覚悟の上で出産する決断を下し、子供に影響が及ぶことのないよう妊娠中は治療も行わなかった。