ハノイ市のがん専門病院であるK病院で5月22日に男の子を出産した末期の乳がん患者のグエン・ティ・リエンさん(女性・28歳)が、7月13日に退院し、息子のドー・ビン・アン君も15日午前に同市の中央産婦人科病院を退院した。
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アン君は出産時の体重がわずか1.6kgで、反射不良や軽度の浮腫がみられ、自発呼吸もできなかった。中央産婦人科病院で治療を受けた結果、自分でミルクを摂取するようになり、2か月足らずで体重は2.4kgに増えた。自発呼吸もできるようになり、ここ15日間はチアノーゼや呼吸停止の症状も現れておらず、視力、聴覚、神経にも異常は見つかっていない。
一方、K病院で化学治療を受けるなどがんの治療を続けていた母親のリエンさんは、奇跡的に体調が回復し、自分の足で立ってゆっくりと歩けるようになった。リエンさんは「体調の70~80%が回復した」と喜びを語った。
アン君一家は15日に紅川デルタ地方ハナム省の自宅に戻った。他の家族にも見守られながら、お供え物を仏壇に飾り、線香を手向けてアン君とリエンさんの母子2人を守ってくれた先祖に感謝した。
リエンさんは、「いつまで生きられるかは分からないが、前向きに前に進みたい」と語った。