2018年夏季に行われた高校卒業 兼 大学入学統一試験(国家統一試験)での点数操作が発覚して問題となっている。それによると、221件もの点数操作が確認されており、党幹部や資産家の子供たちの点数が意図的に引き上げられていたという。
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点数操作が確認されたのは、◇東北部地方ハザン省:114件、◇西北部地方ホアビン省:63件、◇西北部地方ソンラ省:44件で、いずれも北部の省。3省は全国で最も高校卒業率が低い地方として知られている。
点数操作を見てみると、ひどいものでは、一科目で9.25点(10点満点)も引き上げられたケースもあった。点数操作の結果により、該当者たちは医科大や貿易大などの難関大学、また軍・公安の大学に進学している。
点数を引き上げられた受験生たちの多くは、資産家や党機関、公安機関などの幹部の子供ということが確認されており、この中には、ハザン省党委書記の娘も含まれていた。
点数操作を受けた生徒の保護者たちは、いずれも関与を否定しているが、地方当局は、関与が確認できれば、党機関と公的機関の幹部である保護者も処分対象とする方針を示している。ただし、「裁判所の判決が下されるまでは手を打てない」とのこと。
点数を引き上げられた生徒たちについて、各大学は実際の点数が合格点を下回った生徒を退学処分とする方針だが、実際の点数で既に合格点を上回っていた生徒については処分が難しい状況だ。
なお、今回の点数操作に関与して起訴され、捜査を受けている容疑者は20人近くに達している。その多くは、教育訓練および公安機関の元幹部たちで、国家統一試験の試験官などを務めていた。