在ベトナム・イタリア大使館商務部の知的財産権部門はこのほど、ベトナムでの偽造品に関する調査結果を公表した。この調査はニールセン社に委託してハノイ市とホーチミン市で実施したもので、偽造品が多いのは繊維製品、履き物、酒類、日用品、電化製品、化粧品、医薬品であることが分かった。ハノイで売られている偽造品の83%は中国製だが、ホーチミン市で売られている偽造品の65%は同市内で生産されたものだった。偽造品の販売率はハノイの45%に対し、ホーチミン市は35%と幾分低くなっている。
偽造品を販売する商店主にその理由を尋ねたところ、ハノイでは価格の安さや購買者の多さを挙げる人が多い一方、ホーチミン市では利益の多さを挙げる人が多かった。また43%の商店主が、取り締まりがなければ偽造品の販売を止めないと答えている。偽造品の販売は法律違反だと自覚しながらも、23%の商店主が5年後も偽造品の販売で利益を上げていると信じている。
この調査の責任者マルティーノ氏は、ベトナムの知的財産権保護状況が改善しないようなら、外国企業は保護状況の良好な別の国に投資するようになるだろうと警告している。