ベトナム映画の最新作を集めた「ベトナム映画祭2023」が、8月19日より東京を皮切りに、神奈川(横浜)、大阪、愛知(名古屋)の全国4か所で開催される。
(C) ムービー・アクト・プロジェクト/Photo by Katsu Megumi |
「ベトナム映画祭2023」は、日本ASEAN友好協力50周年事業と日越外交関係樹立50周年記念事業となっている。特別協賛は日本航空株式会社(JAL、東京都品川区)。
今回、日本と関係の深い作品を特集したプログラムと、再度スクリーンで見たいという声を受けて2018年に続いての上映となる秀作映画を集めた、上映作品の第2弾が発表された。詳細は以下の通り。
ベトナムで日本語教師として働くみさお(松坂慶子)は、父親の死後に認知症が進んだ母親シズエ(草村礼子)をベトナムに呼び寄せる。2人を温かく支えてくれる現地の人々との交流を通し、母親は徐々に笑顔を取り戻していく。ある日、シズエがケガをしたことをきっかけに母親の介護が大変になり…。小松みゆきの実話を元にした原作を大森一樹監督が日越合作で映画化。奥田瑛二、柄本明、吉川晃司ら豪華キャストで贈るヒューマン・ドラマ。
『目を閉じれば夏が見える(原題:Nham Mat Thay Mua He)』
写真の町として有名な北海道・東川町で撮影されたベトナム映画。ベトナム人女性ハーは幼少期に別れた父親を探しに、父親からの手紙と送られてきた写真を手がかりに、東川町へやってくる。そこで偶然アキラと出会ったハーは、そこで過ごすうちにいつしか彼が気になる存在になっていく。アキラを阿久津貴文、ヒロインのハーを『輝かしき灰(原題:Tro Tan Ruc Ro)』主演のフオン・アイン・ダオが演じている。
『パパとムスメの7日間(原題:Hon Papa Da Con Gai)』
『サイゴン・ボディガード(原題:Ve Si Sai Gon)』に続き、ベトナム映画2本目となる落合賢監督作品。大手化粧品会社で働いているが子供っぽい父親ハイと、真面目でしっかり者な女子高生の娘チャウ。真逆の性格のパパとムスメだったが、ママの7回忌の日、2人の人格が入れ替わってしまう。周囲にばれないように生活するが、関係は悪化するばかり。そんな中、チャウの大事な発表会がやってきてしまい…。五十嵐貴久の同名小説をベトナムで映画化したファミリーコメディ。
『草原に黄色い花を見つける(原題:Toi Thay Hoa Vang Tren Co Xanh)』
ティエウとトゥオンは、仲の良い兄弟。思春期を迎える12才の兄ティエウは、近所に住む少女ムーンが気になっているが、うまく想いを伝えることができない。ある日、ムーンが家の不幸から兄弟の家に身を寄せることになり、急接近したトゥオンとムーンの仲に嫉妬したティエウは、遂に取り返しのつかないことをしてしまう…。ベトナム随一のヒットメーカー、ビクター・ブー監督の第89回アカデミー賞外国語映画賞ベトナム代表作品。
1995年の米国・ニューヨーク、雪の中を老人ホームから抜け出してきたトゥーは、息子と孫娘タムのアパートに転がり込むが、ボーイフレンドの誕生日を祝おうとしていたタムと口論になり部屋を飛び出す。その後、残業で遅く帰ってきた父親から、タムはベトナム移民である家族の歴史を聞くのだった。ベトナムで有名な舞台の映画化。監督は韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』のベトナム版リメイクを手掛けるなど、監督・プロデューサーとして活躍するグエン・クアン・ズン。
ハノイ市で旅行ガイド兼通訳として働くズエンは、彼女より3才年下のタクシードライバーの夫と出会ってすぐ結婚。後日、親友のカムを訪ねた帰り、カムの代わりに手紙を届けに行ったズエンは、危険で野生的なトーに出会う。夫と対照的なトーにズエンは次第に魅了されていく…。第66回ヴェネチア国際映画祭招待。監督は2022年の第35回東京国際映画祭(TIFF)コンペティション部門に選ばれた『輝かしき灰』のブイ・タック・チュエン、脚本は『大親父と、小親父と、その他の話(原題:Cha Va Con Va)』のファン・ダン・ジー。
「ベトナム映画祭2023」の開催スケジュールは以下の通り。
【東京】新宿K’s cinema:8月19日(土)~9月1日(金)
【神奈川】横浜シネマリン:9月9日(土)~9月15日(金)
【大阪】シネ・ヌーヴォ:10月中旬予定
【愛知】名古屋シネマスコーレ:11月中旬予定