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ワールドカップ・ブラジル大会がいよいよ6月12日に開幕する。世界最大のスポーツの祭典を前に、サッカー熱が高いベトナムでは、工員や学生などを中心に「レンタルテレビサービス」が人気を集めている。大型テレビで観戦するには、喫茶店やスポーツバーに行く必要があるが、数人でお金を出し合ってこのサービスを利用すれば、割安で済ませられるという。
ホーチミン市トゥードゥック区の工員らが下宿する借家での最近の話題といえば専ら「ワールドカップ」だ。この近所に住む工員らは、ワールドカップ開幕が近づくと、すぐにレンタルテレビサービスの利用を決めた。
同区リンチュン輸出加工区で働くチャン・バン・トゥアンさん(男性:31歳)は、下宿先のほかの工員らとお金を出し合って、42インチのフルハイビジョン LED液晶テレビを借りることにした。1日のレンタル料は30万ドン(約1460円)だ。
男性だけでなく、女性でもこのサービスの利用を希望する人は多い。同輸出加工区で働くチャン・マイさん(女性:27歳)は、「みんなで食事したり、横になったりしながら、ワールドカップの試合を観たかったんです。忘れられない思い出になると思って」と語った。
しかし、このサービスには問題点もあるという。マイさんは、「テレビを借りるには、販売価格相当の保証金を預けなければならないんです。そんなお金があったら、普通借りたりしないでしょ?」と苦笑した。
一方、学生達の間でもレンタルテレビサービスは人気だ。同市人文社会科学大学のグエン・バン・タムさんは、「僕をはじめ、下宿したり学生寮で暮らしたりしている学生の多くがこのサービスを利用します。前回の南アフリカ大会のときは喫茶店などで観戦しましたが、落ち着いて観ることが出来ませんでした。今年の夏休みは帰省せず、下宿先で友人らとワールドカップ漬けの1か月を過ごすつもりです」と述べた。