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南部メコンデルタ地方カマウ省にあるウーミン高校3年生のドー・グエン・ゴック・マイさん(女性)は、生まれつき両手を欠損している。しかし、自らの「小さな手」でペンを持ち、美しく文字を書く動画をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で共有し、ポジティブなエネルギーを広めている。
マイさんはカマウ省ウーミン郡カイントゥアン村で農業を営む夫婦の長女として生まれた。母親のグエン・ティ・ニョーさん(38歳)は、17年前に第一子であるマイさんを産んだ瞬間のことを、今でも鮮明に覚えている。
「その時、我が子を腕に抱いた私は、喜ぶ間もなく娘の将来への不安でいっぱいになりました。娘の腕は短くて小さく、これからどうやって生活していくのだろうか、学校には行けるのだろうか、と、とても心配でした」とニョーさんは当時を思い出す。
マイさんは4歳で幼稚園に通い始め、以来ずっとニョーさんがマイさんの通園・通学に付き添っている。幼稚園の先生はマイさんに足を使ってペンや物を掴む練習をさせてくれたが、マイさんにとっては難しかった。
代わりに、マイさんは短い腕を使ってペンを挟み、書く練習を始めた。ニョーさんはマイさんが健常者と同じように学校に通えるよう願いながら、学校以外に家でも腕でペンを挟んで文字を書く練習を続けさせた。
先生と母親の指導のおかげで、マイさんは小学校に入学する頃には文字を書くことができるようになっていた。同級生と同じカリキュラムにもついて行くことができ、おかげでマイさんはそれほど大きな障壁を感じることなく、学業を続けていくことができた。
マイさんにとって最も大変だったことは生活の不便さだ。自分で髪を結んだり、アオザイを着たりすることができず、自転車で通学することもできなかったため、いつも母親にサポートしてもらわなければならなかった。