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高校に入学したフイさんは、青年団の活動に関わるようになった。すると、楽しみが増え、新たな地平線が見えてきたように感じた。フイさんは、同じ情熱を抱く友人たちと交流するうちに、心を開き始めた。フイさんにとって青年団の活動はとても楽しく、悲しみを埋めるためにも、本格的に参加することを決めた。
「あるとき、子供たちの遊び場を企画しました。『家族』をテーマに絵を描くという企画で、きっと子供たちも創作意欲がわくだろうと思ったんですが、ある女の子が何も描かずに30分ほどじっと座っていたんです。たずねてみると、彼女は『私にはお父さんがいないんです。お兄ちゃんのことを描いてもいい?』と答えたんです。私は言葉に詰まり、どう答えたらいいかわかりませんでした」とフイさんは振り返る。
フイさんは、この子供たちに比べれば、自分の悲しい出来事など大したことはないと思い、子供たちにポジティブなエネルギーを伝えるべく、彼らの『お兄ちゃん』になることを決めた。
フイさんはまた、貧しい子供たちにパソコンや携帯電話、勉強机、教科書などを人知れず贈ったりもしている。
これこそがフイさんだ。フイさんはいつも、自腹で子供たちを支援している。支援に充てるお金を得るために、昼間の仕事が終わった後も別の仕事をしている。