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元手は3800万VND(約22万5000円)で、両親から土地を借り、防水シートを敷いた幅約10mの池を8面作った。まず、東南部地方ドンナイ省でタニシの卵4kgを購入し、持ち帰って孵化させようとしたが、うまくいったのはわずか半数だった。そして、未経験ゆえに最初に仕入れたタニシはすべて死んでしまい、手元には何も残らなかった。
それでもベトさんは諦めず、多くの時間をかけてタニシの習性や養殖技術について学んだ。そして、病気で死んでしまう個体の割合が徐々に改善され、成長も順調になり、ベトさんは養殖池の面積を拡張していった。
ベトさんは、タニシの養殖は少ない元手で多くの利益が得られると話す。というのも、タニシの餌はヘチマやジャックフルーツ、クワズイモの葉、ホテイアオイ、藻、傷んだ野菜や果物など様々で、安く手に入れられるだけでなく、自然界でも見つけやすいからだ。さらに、タニシは繁殖力が強いため、元手がいるのは最初の仕入れだけなのだ。
「タニシは1年を通して繁殖しますし、卵もとても高価なんです。だから、タニシの卵は『白い金』とも呼ばれます。平均して1回に70~150個の卵を産みます。私は、タニシが卵を産みやすいように、池の周りに小さな土手を作っています。タニシがここに上って卵を産むんですが、日が昇ってしまうと卵が乾いてしまうので、早朝に卵を集めに行きます」とベトさんは興奮気味に語る。