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骨片は、接着剤でくっつける。大きな骨の場合は穴をあけて、ワイヤーを使ってつなぎ合わせたりもする。ヒエウさんは、猫の首の関節部分を正しい向きで組み立て直そうと試行錯誤しながら、こう語る。「成形する際に、元の通りに正しく関節を組み立て直すには、個々の骨格の構造をきちんと覚えることがとても重要です」。
ヒエウさんは、骨格の構造を理解するまで何度も描いて覚えた。また、この仕事を始めたばかりのころは、骨片を混ぜてしまったり、紛失してしまったりして、作品の完成をあきらめざるを得ないこともあった。
ヒエウさんは、蛇の骨を扱うことが多い。この3年間で、蛇が最も骨格標本を作りやすいということがわかったためだ。ほかの動物は骨格の構造が複雑なため、難しいのだ。「骨格を完全に組み立て直すには、慎重に上手く、そして粘り強く作業をしなければなりません。そうするとときどき、自分が獣医師になったような気分になるんです」とヒエウさんは話す。
ヒエウさんの作品は、必ずしも骨格を元の通りに再現するというわけではなく、ヒエウさんの創造的なアイデアによって、また顧客からの要望に合わせて、様々に作り変えられる。
動物の大きさにもよるが、1日に8時間から10時間ほど作業をして、1つの作品が完成するまでに1週間から1か月程度、ときには1年かかることもある。こうして、ヒエウさんは1か月に平均して大きな作品を3点、小さな作品を10点ほど制作する。