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ホーチミン市1区のサイゴン動植物園で暮らすゾウたちは、エリア内を自由に歩き回ることができるだけでなく、定期的に筋肉の動きを測定されたり、歯科検診を受けたりもしている。最も高齢のゾウは今年65歳で、最も体重が重いゾウは4.5tにも達する。
サイゴン動植物園のゾウたちは、「都会の緑の肺」を訪れる市民や観光客の注目を集める存在となっている。ずんぐりした4本脚に長い鼻としっぽ、そして常にパタパタと動く耳を持つその大きな姿は、一見鈍そうにも見えるが、勇猛さと強さを醸し出している。
サイゴン動植物園の動物事業所所長であるマイ・カック・チュン・チュックさんによると、この動物園のゾウやその他の動物たちには全てそれぞれ独自の飼育手順があるという。ゾウの飼育員は一定期間、園内のゾウ一頭一頭の習性や、食事の内容と量、時間を把握するためのトレーニングを受けなければならない。飼育員のほかに、健康を管理する獣医や、問題が発生した際に対応する検査チームもついている。
「現在、サイゴン動植物園には、チュオン、ボー、トム、ニーという名前の4頭のゾウがいます。その中で、チュオンは今年65歳と最高齢です。一番若いゾウは32歳、一番重いゾウは4.5tにも達します。毎日、1頭につき主菜の草を100~120kg食べるのですが、他に副菜として新芽のついた若木、ニンジン、カボチャ、サトウキビ、パン、サツマイモ、オレンジなど様々な食べ物を5~10kgほど、飽きないように与えています。草と若木はホーチミン市内のクチ郡にある会社から、その他の食べ物はサプライヤーから仕入れています」とチュックさんは語る。
チュックさんによると、大人のゾウの体重はあまり変化しないが、時々太ったり痩せたりすることがあると、飼育員は見た目や肌の張りなどをチェックして健康状態の判断材料にしている。また、飼育員がゾウを立たせたり座らせたりするのは、サーカスをさせるためではなく、筋肉の可動性や脚の動脈、歯をチェックするためだという。
「2016年以降、サイゴン動植物園では動物によるサーカスのパフォーマンスを完全に止め、動物たちに鞭を使うこともありません。ゾウたちは昼も夜も自分たちのエリア内を自由に歩き回ることができます。ゾウたちを檻に入れるのは、エリア内の掃除をする時だけです」とチュックさん。