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さらに、このお皿はほぼ手作業で作るため、人件費に一番コストがかかる。地元の人々が葉を選別し、洗い、乾燥させる工程をすべて手作業で行っており、機械は葉の圧縮段階を担っているに過ぎない。
また、葉によっては機械も手作業で調整する必要がある。例えば葉が乾燥し過ぎている場合は、葉が割れてしまわないように作業者が機械を適切な温度と湿度に調整しなければならない。ハーさんが自身の従業員を職人に例えるのはそのためだ。
これらの理由により、葉を圧縮したお皿の価格は、使い捨てのプラスチック皿とは比べものにならない。また同業でもそれぞれかかる費用が大きく異なる。ハーさんによると、こうした葉っぱのお皿で起業した若者は何人かいるが、原材料である葉の供給源を見つけることができず、また労働力も最適化することができず、お皿の販売価格が大幅に上昇してしまっているという。
例えば、ハーさんが製造するお皿の国内での小売価格は全サイズ1枚当たり2300~2500VND(約13.9~15.2円)で、輸出用は2500VND(約15.2円)から、またピザ用の大きいサイズは2800~3000VND(約17~18.2円)となっている。一方、若者たちが手掛けるものは1枚当たり7000~8000VND(約42.4~48.5円)になってしまい、売上を上げることが難しい状況だ。
ハーさんは、1000枚単位で卸売りをする場合、1枚当たりの価格を1800VND(約10.9円)に設定することで、スーパーマーケットで売られている紙皿と同等の価格にして、葉っぱのお皿をより多くの人に届けたいのだという。
シーグレープの葉以外でも、この圧縮したお皿で起業したい若者たちは注意深く学ぶべきだとハーさんは語る。何の葉でも構わないが、原材料と労働力の確保が重要であり、それらが確保できなければ、手作業による自然の製品から利益を上げることは非常に難しい、とハーさんは付け加えた。