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市内の中心部に近いエリアで仕事をしているバイクタクシーの運転手や労働者は、ミエンドン(東部)バスターミナルやファンバンチ(Phan Van Tri)通り、20番(so 20)通り、ゴーバップ区などにあるハンモックカフェを利用している。
料金は2万VND(約120円)からで、場所によっては追加で駐車料金として1万VND(約60円)がかかるところや、飲料水とシャワー、洗濯のコンボで1人5万VND(約300円)というところもある。
7年前に12区のタントイヒエップ陸橋のふもとでハンモックカフェを始めたファン・タイン・トゥアンさん(男性・40歳)は、「これまでたくさんのお客さんから身の上話を聞いてきたので、彼らの感情が伝わってこんなに顔がしわしわになっちゃったんですよ」と冗談めかして言った。
トゥアンさんはこう語る。「建設現場の作業員や宝くじ売りなど、長期間ここに寝泊まりする人も多いんです。以前はシャワーと洗濯1回につき5000VND(約30円)をもらっていたんですが、今はもう無料にしました。お金がない人はとても苦労していますから。自分も借金を背負っていた時期があるので、よくわかるんです」。
トゥアンさんは、客がよく眠れるようにハンモックの台を頑丈にするなど工夫も凝らしている。料金は以前から変わらず飲料水込みで3万VND(約180円)だ。「入ってくる人を見れば、田舎から仕事を探しにやってきて苦労しているんだろうというのもすぐにわかります。1年ぶりに来店した人でも顔を覚えていますよ」とトゥアンさんは語る。
代々ホーチミン市に暮らしてきたトゥアンさんは、わずかなお金で寝泊まりできる場所をこのエリアで見つけるのは簡単ではないと話す。「他のお客さんの迷惑になる酔っぱらい以外は、どんなお客さんでも受け入れます」とトゥアンさん。
しかしながら、ハンモックで寝ている人たちが必ずしも家がないというわけではない。トゥードゥック市の農産物卸売市場でハンモックカフェを営んでいるミー・ドゥックさん(女性)によると、彼女の店の客には夜勤の人や最終バスを逃して朝を待つ人などが多い。
中には人生を悲観してジプシー生活を送っているという人もいれば、仕事を探しに田舎から出てきて、動きやすいようにハンモック生活を数か月して、多少お金の余裕ができたら部屋を借りるという人もいる。
何人かのハンモックカフェの店主によれば、客の中には、月極でハンモックを借りる人もいる。あるハンモックカフェでは、1か月60万VND(約3600円)でハンモックを貸している。シャワーや洗濯、出入りも自由で、ハンモックで寝るのに慣れてくればいびきすらかくようになるという。