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「慈善活動を始めてからずっと、忙しくも楽しいですね。ただ1つ、今まで悲しかったことといつも自分に言い聞かせていることは、贈り物というのはそれを本当に必要としている適切な人にあげなければならないということです。というのは、過去に1度、地元当局の確認不足で多くの自転車が間違った人のもとに渡ってしまったんです。しかもその自転車が、使われずに売られてしまった例もあります」と、これまでを振り返ってホアさんは話す。
その後もホアさんは少しのもやもやを抱えながらも、落ち込むことなく熱心に慈善活動を続けた。今年の新年度を間近に控えたころ、ホアさんはハイフォン市トゥイグエン郡ケインザン村の交通が不便な地域に暮らす生徒たちに、5台の自転車を寄付した。さらに、交換用のタイヤと空気入れも添えた。
「自転車を受け取った人からの見返りを求めて慈善活動をしているわけではありません。ただ子供たちが移動手段を手にして勉強に打ち込めるよう手助けをして、子供たちが将来成功するように、そして他の人を手助けする人になるようにと願っているんです」とホアさん。
2018年からの4年間で、ホアさんは31台の自転車を修理し、ホアさんの故郷である北部紅河デルタ地方バクニン省や妻の故郷であるハイフォン市アンラオ郡、そして夫婦が暮らす地元の貧しい生徒たちに寄付してきた。さらには、移動手段がない友人たちにも同じように自ら修理した自転車をプレゼントしている。