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パームシュガーは、樹液を採取し、煮詰めて水分を飛ばし、黄金色になるまで機械で撹拌して作られる。この種類の砂糖は粒状の砂糖と混ぜなければ型に流し入れて成形するのが難しいが、そうするとパームシュガーの特徴的な香りと甘みが失われてしまう。
2017年初め、友人たちのサポートを受けて、ジウさんは故郷に帰って農民のパームシュガーの生産過程を学んだ。そこで、元来の風味を失わず、品質の高い製品に改善するための手順を洗い出した。それは、◇防腐剤を使用しない、◇樹液を採取後10時間以内に調理する、◇樹液の採取に再生プラスチックを使用しない、◇作業前に道具をきれいにする、◇採取後の樹液から微生物を除去する、ということだ。
さらに、窯は乾燥した状態にし、燃料はにおい移りを避け、重金属で汚染された土地の樹液は使わないこともポイントだった。農民がこの手順を守って生産すれば、調理済みのパームシュガーは2.5倍の価格で売れる見込みだった。しかし、ジウさんは農民に協力を断られてしまった。新しい手順に従えば、夫は2日に1回樹木を採取しに行かなければならず、妻は倍の調理時間がかかってしまうからだ。
それでもジウさんは新しい手順のメリットを分析し、人々を説得して回った。約1か月後、ジウさんは夫と妻が共に同意してくれた4組のパートナーを見つけることができた。しかし今度は、純粋な砂糖を分離することが容易ではないという技術的な問題に直面してしまった。