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「当時は1日に30~50人の髪を整えていました。スタッフは15人いましたが、それでも間に合わないくらい。でもその後、体調を崩して仕事の勢いは衰えてしまいました。少なくとも3回はもう辞めようと思いましたね」とトゥンさん。
そしてトゥンさんは、グエンビエウ通りに今の店をオープンした。スタッフがメインで仕事をし、自分は次の世代に仕事を継承するという形だ。そんな中で、喜ばしいことに娘が父親の仕事を継ぐことを決めたのだった。
「小さいころ、お父さんが、テレビにも出るようなたくさんの有名人の髪を整えているのを見ていて、お父さんに憧れ、お父さんのように有名になりたいと思いました。今こうして仕事をするようになってからは、有名になりたいというよりもこの仕事が大好きだと思うようになりました。お客さんが褒めてくれれば嬉しいし、モチベーションにもなります」とビーさんは話す。
ビーさんは小学校を卒業し、今は仕事に集中するために学業を休んでいる。毎日10人前後の客に対応しているが、単なるスタッフとしてではなく、自分の情熱のため、そして父親の後を継ぐためであり、自分の選択に満足しているという。
しかしながら、父親のトゥンさんはしばらくしたらビーさんを再び学校に行かせるつもりで、学校でクラスの文化を学びながら仕事をしてほしいと考えている。
「娘が労働の価値を理解し、私がここまでやってきた仕事に敬意を表してくれていることを嬉しく思っています。それは、私が娘に望んでいたことでもありますから。でも何より、私がここ数年間あまり愛着を持てなくなってしまっていた理髪の仕事に戻るために背中を押してくれて、原動力を与えてくれたのは、娘の情熱だったんですよ」と、トゥンさんは打ち明けた。