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新型コロナで彼女の故郷に足止め、そのまま結婚したサイゴンの男性とモン族の女性

2021/10/31 10:19 JST配信
(C) vnexpress
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 時が経ち、2人はお互いのメッセージを楽しみに待つようになっていた。そして互いに自分のところへ遊びに来るように誘っていたが、2人とも仕事が忙しく、なかなか実現には至らなかった。

 2020年末、ゴックさんは出張で東北部地方ハザン省に行くことになり、その機会を利用してスーさんの村を訪ねた。初めて西北部地方の山岳地帯を訪れたゴックさんは道がわからず、3回も車を乗り継ぎ、朝の8時から夜の9時まで走り回ってようやくライチャウ市に到着した。

 その日、スーさんは早い時間から市内に出ていたが、1日中ゴックさんを待ち続けることになった。そして、肌寒い年末の夜、知り合ってから1年越しでようやく2人は初めての対面を果たした。実際にスーさんに会ったゴックさんは、写真で見るよりも美しく魅力的だと感じた。スーさんもまた、ゴックさんのスマートな容姿に惹かれた。

 夕食を食べた後、2人は約30km離れたところにあるスーさんの村へと向かった。真っ暗な中、でこぼこやカーブが点在する山道を初めてバイクで走ったゴックさんは、ゆっくりと慎重にバイクを走らせ、23時ごろにようやく村に到着した。

 翌朝早く、鼻から入ってくる冷たい空気を感じてゴックさんは目を覚ました。窓の結露は徐々に消えていき、民族衣装を着た老若男女がコンクリートの道を行き来しているのが見えた。ゴックさんはスーさんの案内で朝食を食べに行き、目にするものすべてが驚きの連続だった。

 村の道はとてもきれいで、「ごみはこちらにお願いします」と書かれた、竹で作られたごみ箱が一定間隔で置かれていた。村の人々は笑顔でゴックさんにモン族の言葉で話しかけたが、スーさんは恥ずかしがってあえて通訳しないこともあった。

 「スーから、10年前は村人の95%が何かしらの中毒だったと聞いて驚きました。しかし現在、村は『Noアヘン、Noタバコ、Noアルコール、Noギャンブル、Noポイ捨て』の5か条を守っています」とゴックさんは教えてくれた。

 当初は村に3泊して帰る予定だったが、スーさんへの想いと村への愛着から、ゴックさんは2泊延長して村に留まることにした。ゴックさんが村を去る前日の夜、2人はスーさんのカフェの軒先に座って話をした。そしてこのとき、ゴックさんは勇気を出してスーさんに告白した。

 2人は2年後に結婚式を挙げることを目標に、仕事に努力し、資金を貯めるという計画を立てた。ゴックさんはフーコック島での仕事を辞め、将来の仕事に役立つようホーチミン市に戻って英語を勉強した。そして2021年4月30日の祝日、再びスーさんを訪ねてライチャウ省に向かった。

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