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今後もし国際運転免許証を取得することができたら、ミンさんは一緒にリハビリ治療を受けた友人を訪ねて自分の力でカンボジアに渡りたいと考えている。さらに新しい世界に触れるため、ラオスやタイにも行ってみたいという夢がある。「でもまずは、ベトナム全土を制覇しないといけませんね」とミンさんは笑いながら言う。
ミンさんは各地へ向かうたびに数週間から1か月近くを費やし、それからビンロン省に戻って次回の旅の準備をする。30省・市への旅を振り返り、自分のことを「無謀な奴」だと自覚している。「でもこれから先、一番後悔するだろうと思うことは、自分が挑戦しないことです。健康で条件も整っているのに、すぐに実行しないことです。やってみて失敗するのは、考えて苦しむよりも得るものがあると思うんです」。
ミンさんは、旅を通じて新しい発見をしたいという夢があることに心から満足しているという。どのような病気にかかろうとも、ミンさんは情熱と決意を持って、病を克服しようと努力を続けていくつもりだ。
「私は他の人と同じではありませんが、だからといって不利なことばかり抱えているのでもなく、自分の生活を楽しむために変化していかなければなりません。だって、誰かのために生きるのではなく、自分のために人生を生きているんですから」。
旅で得た知識と経験から、ミンさんは自分と同じような状況にある人々が人生を新たな角度から見られるよう支援するための活動を積極的に行っていきたいと考えている。自分や他に障がいを持つ人々に対して、周りは同情するのではなく、ポジティブにとらえて欲しいとミンさんは願う。
「自分のコンディションを整え、より良い友人関係を築いてこそ、質の高い生活を送ることができます。そして、障害者であっても旅への情熱を探求し、自分自身に挑戦し、何でもできるのだということを人々に証明したいです」とミンさんは教えてくれた。