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またこの頃から、リーさんは新聞制作が好きな視覚障害を持つ若者の集まり「将来の新聞クラブ(Cau lac bo Bao chi tuong lai)」で、新聞制作のスキルを教える講師を務めるようになった。
VOV交通チャンネルの視覚障害者向け番組「明るい信念」でリーさんの共同制作者だったレ・フオン・ザンさんは、「彼のこの仕事に対する熱意は本物で、どんなに強いプレッシャーを感じていようとも、常により良い仕事をしなければいけないのだということを思い出させてくれました。リーさんは本当に熱心な人です」と語る。
この仕事に就いて約15年。リーさんは一度も落ち込んだことがないという。彼がこの仕事を続けていられる唯一の力の源は、彼が手掛けた番組を聴いたリスナーからの前向きなリアクションだ。
リーさんが担当していた「明るい信念」は、様々な理由から2016年に放送が終了されることになった。多くの友人や同僚は、リーさんがこのショックを乗り越えられないのではないかと心配した。しかし、皆の想像とは裏腹に、リーさんは冷静だった。
「明るい信念」が放送終了となったため、リーさんは視覚障害者に関するいくつかのメディアプロジェクトを立ち上げることに集中した。そして、その1つとして、視覚障害者向けの新たなプロジェクト「ホタルスタジオ(Dom dom studio)」が誕生したのだった。「ホタルスタジオ」では、ユーチューブ(YouTube)などで視覚障害者向けの情報を配信している。
「コミュニケーションとは、人々が障害者をより良く理解するための最短の懸け橋です。そしてそれは、社会における不平等な障壁を取り除くために障害のある人々が声を上げる唯一の方法でもあるんです」とリーさんは語った。