ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ベトナム映画「パパとムスメの7日間」落合賢監督インタビュー【前編】

2019/01/20 05:00 JST配信
(C) VIETJO/Sa Huynh
(C) VIETJO/Sa Huynh 写真の拡大

―――なぜベトナム映画の題材として「パパとムスメの7日間」を選ばれたのでしょうか。

やっぱり韓国人の親友が韓国版をやった、というのもきっかけとしてあります。それと、ベトナムと日本の一番の共通点の1つというのが家族の大切さなんじゃないかなと思っていて。特にベトナムでは、言葉遣いなど、子供は親に敬意を表さなければいけないという考え方が根強くあります。他に日本と違う部分というと、家族が多いことですよね。1つの家庭に、場合によっては10人くらいの家族が一緒に住んでいる。だからこそ家族のつながりが強いんですけれど、今回のパパムス(パパとムスメの7日間)ではあえて日本のように核家族的な感じの環境にしました。

パパとムスメとママの3人の、三脚のような支え方をしている関係の中で、ママが死んでしまったらどうなるのか、母親が死んでしまって三脚が崩れたときに2人はどうやって支え合っていくのか、というのが今回の映画のテーマでもあると思うんですけれど、そこは原作とは大きく違う部分です。(原作の)五十嵐貴久先生と少しずつ話をしながら、一番大切なことはパパとムスメが愛し合っているけれども分かり合えないという部分で、その部分をどうやって表現するか、あとは任せるとおっしゃっていただいて。それで(ママの死という)大きな変更をさせていただきました。

―――映画化にあたり、原作者の五十嵐貴久先生とはどのようなお話をされましたか。

正直、ベトナムで映画化するというのはベトナムの観客に合わせた作品作りをしなければいけないということで、大きな変更を余儀なくされるという意味ですごく心配はしていました。ただ、五十嵐先生は作品作りに理解を持ってくださっていて、この作品がベトナムの観客に伝わるにはどうしたら良いのかというアドバイスもしていただきました。あとは、サイゴン・ボディガードもご覧になった上で、こういうコメディの感覚を活かしつつ、根幹となるパパとムスメの愛情をしっかりと紡いでいってください、とうかがいましたね。

今回、大きな変更点がママの死ですよね。母親の死をどのように2人が受け止めるのかというのが僕はこの映画のテーマのうちの1つだと思うんです。今回の場合は、パパは奥さんが先に逝ってしまったことに対して、「人生は短い。ならば瞬間瞬間を楽しんでいこう」という考え方、価値観に変わっていきます。ムスメのほうは逆に「人生は短い。だからこそ最大限の努力をして、常にベストを尽くしていこう」という考え方になった。母親の死をきっかけに価値観が真っ二つに分かれてしまった2人の関係を、どうやって追っていくことができるのか。どちらも大切な価値観なんですけれども、どちらか一方だけではやっぱりどうしても社会適合性に欠ける部分はあって、その価値観をどうやって2人が理解し合っていくのか、というのがずっと映画の根底に流れるテーマなんじゃないかなと思います。その部分に五十嵐先生も共感してくださって、そういう形でいくのであればぜひ進めて欲しい、とおっしゃってくださいました。

―――プレミアで五十嵐先生が映画をご覧になるというとき、どのようなお気持ちでしたか。

すごく緊張しました(笑)。ただ、五十嵐先生が大切にされていた根っこの部分は僕も大切にしていたという自信はあったので、あとは実際に作品として面白いと思っていただけるかというだけでした。(五十嵐先生に)「この作品は自分の作品じゃない」と思われるようなことはしていないという自信はありました。

前へ   1   2   3   次へ
[2019年1月16日 ベトジョーニュース A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
VN指数が過去最大の下落、トランプ米大統領が相互関税発表 (3日)

 ドナルド・トランプ米大統領がベトナムを含む世界の貿易相手国・地域を対象に追加関税を発表したことを受け、3日のホーチミン市場は1272.87(▲3.41%)で寄り付いた後、売りが強まったことで前引けにかけてだらだ...

自動車などの関税引き下げ、3月31日施行の新政令 (3日)

 政府は3月31日、輸出入関税の優遇措置に関する政令第26号/2023/ND-CPの一部を改正・補足する政令第73号/2025/ND-CPを公布した。新政令は即日施行された。  新政令によると、輸出入統計品目番号(HSコード)「...

4月施行の新規定、電子署名証明書の分類など (3日)

 4月に施行される新規定2本をまとめて紹介する。 1.電子署名証明書の分類  電子署名・トラストサービスに関する政令第23号/2025/ND-CP(4月10日施行)では、電子署名証明書を以下のように分類している。

ホーチミン、花の少ない13本の「花通り」 (3/30)

 ホーチミン市フーニュアン区のファンシックロン(Phan Xich Long)通りの周辺には、全長1kmにも満たない13本の通りが集まっている。これらの通りは様々な種類の花の名前にちなんで名付けられており、碁盤の目のよ...

新政令施行3か月、交通事故件数と死傷者数が大幅減 (3日)

 公安省交通警察局の統計によると、道路交通分野の交通安全秩序に関する行政違反処罰を規定する政令第168号/2024/ND-CPが施行された1月1日から3月31日までの3か月間に、道路交通事故の状況が大幅に改善した。 ...

シンガポール、ベトナム産の食肉製品と鶏卵を輸入へ (3日)

 駐シンガポール・ベトナム商務部によると、シンガポール食品庁(SFA)がベトナム産の一部の食肉製品と鶏卵の輸入を正式に許可したという。  これは、ベトナムの畜産業界にとって、シンガポールという厳格な市...

伊ドゥカティ、ハノイのショールーム閉鎖 (3日)

 イタリアのオートバイメーカーであるドゥカティ(Ducati)のベトナム現地法人ドゥカティ・ベトナム(Ducati Vietnam)は1日、ハノイ市のショールーム「ドゥカティ・ハノイ(Ducati Ha Noi)」の閉鎖を発表した。 ...

ベトナム航空、香港/バンコク/クアラルンプール線の運航再開 (3日)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、ベトナムと香港、タイのバンコク、マレーシアのクアラルンプールを結ぶ国際線3路線の運航を再開した。  同社は3月30日、

世界長者番付25年版にベトナムから5人、ビンG会長が535位 (3日)

 米経済誌フォーブス(Forbes)が発表した2025年版の世界長者番付に、ベトナムから5人がランクインした。  2025年版でランクインしたのは以下の5人。 ◇535位:コングロマリット(複合企業)

ロンタイン国際空港第1期、投資総額引き上げ (3日)

 チャン・ホン・ハー副首相は3月29日、東南部地方ドンナイ省で建設中のロンタイン国際空港プロジェクトの第1期の投資総額を調整する首相決定第692号/QD-TTgに代行署名した。  これにより、第1期の投資総額は...

幻の動物「サオラ」探索にWWFが1800万円支援 (3日)

 北中部地方フエ市人民委員会は、絶滅が危惧される動物「サオラ(学名:Pseudoryx nghetinhensis)」の追跡・保護活動のため、世界自然保護基金(WWF)から31億VND(約1800万円)超の無償援助を受け入れることを決定し...

米クアルコム、ビンG傘下のモビアンAIを買収 (3日)

 米国の半導体大手クアルコム(Qualcomm)は、自社ウェブサイト上で、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)の子会社である人工知能研究所(モビアンAI=Movian

ホンダベトナム、初の女性社長が誕生 (3日)

 ホンダフィリピン(Honda Philippines)の社長を務めていた荒井清香氏がこのほど、ホンダベトナム(Honda Vietnam)の新社長に就任した。同社にとって初の女性社長となる。前任は杉田宏治氏。  荒井氏は1975年...

バイタリフィ、ベトナム子会社を建設システムに譲渡 (3日)

 生成人工知能(AI)を活用したSaaSサービスの提供と受託開発を手掛ける株式会社バイタリフィ(東京都渋谷区)は、ベトナム子会社であるバイタリフィアジア(Vitalify Asia、ホーチミン市)の出資持分を、建設業向け施...

商空間プロデュースのスペース、ベトナム現地法人を設立 (3日)

 ショッピングセンターや文化施設、スポーツ・娯楽施設などの企画、設計、監理及び施工を手掛ける株式会社スペース(東京都中央区)は3月26日、同社100%出資のベトナム現地法人の設立手続きを完了した。  ベ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved