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現在、トゥーさんはベトナムで生まれた総合武術「ボビナム(Vovinam)」のホーチミン市のチームに所属し、毎日午後から夜まで練習に励んでいる。
トゥーさんは中学生のころから学校に行かなくなり、あちこちでワーカーとして働いてきた。2年前にホーチミン市へ移ったころ、ボビナムのコーチが身体の大きなトゥーさんにぴったりだとチームに誘ったのだという。
「この高身長は私にとって長所でもあり短所でもあります。巨大な身体では機敏に動けず、反射も遅く、体力も消費します。仲間やコーチがサポートしてくれるおかげで、頑張って練習に励み、成績を上げることができています」。トゥーさんのボビナムでの過去最高の成績は、全国大会で勝ち取った銀メダルだ。
トゥーさんはボビナムの練習以外はほぼ部屋にいる。トゥーさんいわく、彼は身長がコンプレックスで友人も多くなく、外にもあまり出ず、出かけるとしても1人のことが多いのだという。
時々、トゥーさんはモデルで収入を得ることもある。ハロウィンのときには吸血鬼に扮してホーチミン市のバックパッカー街を闊歩し、人気を集めた。トゥーさんは「どこに行っても目立つので、一緒に写真を撮りたいと頼まれます。最初は嫌でしたがもう慣れました」と話す。
以前、バーの警備員をしていたこともあるが、深夜勤務でボビナムの練習に影響が出たため辞めてしまった。今後は昼間の警備員の仕事か、身長を活かせる仕事をしたいと考えている。
トゥーさんは、「皆、身長が高くなりたいと思うでしょうが、私はいつも1.6mくらいだったらよかったのにと思っています。行く先々で人々に見られ、あれこれ思われたくないんです」と身長が高いからこその悩みを吐露した。