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2人は全く知識もないままボディビルを始めた。ジムに行ってはスクワットに、一歩間違えば肩や手首を負傷しかねない重いバーベル上げに、ハードなトレーニングをこなした。しかしそんな中、トゥアンさんは、体重よりも重いバーベルを持ち上げようとして肩を痛めてしまった。
トゥアンさんはそのときのことを、まるで昨日のことのように思い出す。トゥアンさんが負傷したとき、一瞬のうちにフックさんが駆け寄ってバーベルを支え、トゥアンさんの手を引いて身体を起こし、さらに痛めたところをマッサージしてくれたのだった。それ以来、トゥアンさんは兄のフックさんと一緒にトレーニングをしていると安心なのだという。
その後、フックさんとトゥアンさんはトレーニングの知識を徹底的に学び、並行してチームメイトと行う練習を生み出していった。兄はバーベルを上げ、弟はそれをサポートする。次は弟がバーベルを上げ、兄がサポートし、と、交互にリズミカルに続ける。
来る日も来る日も夢中でトレーニングをし、いつの間にかトレーニングに情熱を注ぐようになっていた。暑かろうが雨だろうが、どんなときでもトレーニングに通った。
最初の6か月で、2人とも明らかに全身の筋肉が発達し、ご飯がより美味しくなり、身体の抵抗力が上がり、精神的な爽快感も増していることを感じた。気候の変化によりしょっちゅうかかっていた気管支炎にもかからなくなった。また、フックさんは54kgから85kgに、トゥアンさんは56kgから86kgにそれぞれ体重も増加した。