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(C) vnexpress, Hoang Phuong、自転車の所有証明書 写真の拡大 |
配給切符は家族の生活の支えとなるため、万が一盗まれたりすれば1か月間にわたり家族が飢えることになる。毎回配給から戻ると、ニャンさんの母親は受け取ったものを何重にもしたビニール袋に入れて棚や鍵のかかる箱の中に注意深くしまっていたという。
ニャンさんは、自分たち70年代世代の当時を揶揄して「水汲み世代」と呼ぶ。10歳を超えると、放課後には家に帰って錫のバケツを持ち、公共の水汲み場に水を汲みに行った。
「当時、水汲みの列に並ぶのは『芸術』のようでしたよ。口で友達とおしゃべりして笑いながら、足でバケツを蹴って列の前に入り込み、少しでも早くもらえるよう必死だったんです」。
水を求める行列は、時に早朝から深夜まで続いた。公共の水汲み場は米を研ぐ人、野菜を洗う人、水を浴びる人などで賑わっていた。
同じくホアンキエム区に住むグエン・スアン・タインさんは、「配給」と聞くと、水浴びやトイレも列に並ばなければならなかったため1日中列に並んでいたシーンを思い出すという。
タインさんは8人家族で、9.6m2の家にひしめき合って暮らしていた。路地にある12世帯で1つの台所を共有していたため、煮炊きの時間帯になると台所は市場のように賑やかだった。