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「私1人が読んで終わり、というのではもったいないので、誰でも読めるように小さな新聞閲覧コーナーを作ったんです」。ハノイ市ドンダー区ダンティエンドン通り55番地の路上で無料新聞閲覧コーナーを運営する「司書」は、72歳のファム・ティ・フエン・ズンさん(女性)だ。ズンさんはかつてホーチミン国家政治学院で哲学を教えていた。
ズンさんが無料新聞閲覧コーナーを作ったのは4か月余り前のこと。質素な閲覧コーナーには、たくさんの古い本や新聞が並んでいる。高齢の利用者のために老眼鏡も置いてある。訪れるのは、子供から若者、高齢者まで様々だ。
閲覧コーナーは毎日6時30分から夜遅くまで開いている。ズンさんは毎朝5時に起きて、掃除や陳列など閲覧コーナーのオープンの準備をする。「年老いているので、そうたくさんは寝ていられませんよ」とズンさん。
利用者たちは、本や新聞を無料で読むだけでなく、人とのおしゃべりも楽しみにしてここを訪れる。知らない人と知り合いになり、毎日閲覧コーナーで顔を合わせては、時事ニュースから家族のこと、昔のことなど色々な話をするのだ。