(C) zing 写真の拡大 |
(C) zing 写真の拡大 |
ズンさんが閲覧コーナーを作ったばかりの頃は、まだ新聞が何部かと本が何冊しかなかった。しかし、ちょうどその頃、ハノイ市でも警察による歩道占拠の取り締まりが行われたため、路上に作ったズンさんの閲覧コーナーも撤去を余儀なくされた。
その後、市民や家族のサポートにより、ズンさんの閲覧コーナーは復活した。扇風機や本棚ももらいもので、皆の助けがなければ今の閲覧コーナーはなかったとズンさんは言う。
「私は皆さんが本や新聞を無料で読めるようにしていますが、実際には私のほうが多くのものを得ています。知らない人とのおしゃべりも楽しいですし、老いた今、こんなに嬉しいことはありません」とズンさん。
情報技術が発展する中、特に青少年の読書文化が停滞している。ズンさんは、閲覧コーナーが読書文化の復興に少しでも貢献し、皆がそれぞれ読んだものについて深く熟考する時間を持ってくれれば、と願う。