(C) Tuoi Tre, Kim Anh, ホンさん(左) |
3年間の留学を終え2013年に帰国したホンさんは、ベトナムで流通する粗悪なさつま揚げについて耳にした。そこでホンさんは同年9月、渡部教授に日本人が口にしているような栄養素の高いかまぼこをベトナムで作るために研究のサポートを依頼するメールを送り快諾を得た。
そこからホンさんは毎朝4時に市場で新鮮な魚を探してはかまぼこを試作した。しかし設備もなければ入手した資料では技術的なことが伏せられており、思うように進まなかった。そして10か月が経ったある日、遂に思い通りのかまぼこの試作に成功したのだ。
ホンさんはすぐさま渡部教授にメールで試作に成功したこと、この分野について日本で短期間のコースで研究したいことを伝えると、航空券代と下宿代を支援してもらえることになった。かまぼこの試作で資金はほとんど底をついていたが、渡部教授からの返事に感激したとホンさんは振り返る。