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それでもソアンさんの卓球熱は冷めなかった。自分で卓球台を購入したばかりか、友人らから借金して卓球場を建設した。彼は遊びに来る人を歓迎したが、必ず自分の練習相手になるよう求めた。
強い意志力と絶え間ない努力の結果、ソアンさんは徐々に腕を上げ、ハイズオン省の障害者卓球チームの選手に選ばれるまでになった。2002年に行われた全国障害者スポーツ大会で金メダルを獲得。2003年にベトナムで開催されたASEANパラゲームズでは、開幕式で選手宣誓の大役を担った。その後は数々の大会でメダルを獲得した。
2013年に体調を崩してから、ソアンさんの健康状態は不安定になった。古傷が痛み、時に出血することもあるため、以前と同じように試合をすることはできなくなった。それでも運命に降参するつもりはないという。70歳近くになった今も、地元の人々を相手に無料で卓球教室を開いて指導を続けている。
ソアンさんは「健康状態が許す限り、卓球と共に生きたい。卓球は喜びであり、苦痛を乗り越える原動力でもある。卓球がなかったら、今こうして歩いたり普通に生活することはできなかっただろう」と語った。