(C) tienphong 写真の拡大 |
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旅を共にする荷物は重さ15kgのバックパック1つだけ。バックパックには、衣類、帽子、薬、少しの食料、ハンモック、ブランケット、雨合羽、そしてベトナム国旗と南シナ海の旗が入っている。日々節約し、旅の資金として1000万VND(約5万円)を貯めた。
風雨の中も、黄色い雨合羽を着て歩き続ける。時折立ち止まっては、フェイスブックで近況をシェアする。「何よりもしんどいのは、やはり天候です。初日は雨が滝のように降り、次の日は気温40度の灼熱の陽気。道も悪いため足は腫れ上がり、歩くのも困難になりました。不幸中の幸いは、応急処置の方法をあらかじめ身につけていたことでしょうか。」
彼は、ただただ歩き続ける。そして、行く先々で友人が増えていく。食事をご馳走になることも多い。とある物売りは、彼の志を知ってパンやらミルクやら強壮剤やらをプレゼントしてくれた。
北中部タインホア省のビムソム村では、ベトナム戦争時に北中部クアンチ省の戦場へ赴いていた元兵士と元特攻隊員の夫婦の家で世話になった。トゥアンさんの志を心から理解した夫婦は、別れ際、「一緒に行けないのが悔しいが、頑張ってくれ。」と泣きながら見送ってくれた。