(C)Lao dong、早朝のダム交差点 写真の拡大 |
作業服を着て、マスクに長靴や手袋でしっかりと体を保護した人達が、早朝に集まって売り買いする青空市場がハノイ市にある。場所はトゥーリエム郡タイトゥ村のダム交差点で、商品はウズラの糞だ。
タイトゥ村農民協会のグエン・ファン・トゥ会長によると、10年ほど前は今よりもっと賑わっていて、午前3~4時には各地から肥桶を肩にかついだり自転車で運んで来たりした人達が集まり、それから村中に売り歩いた。当時はブタやニワトリの糞、時には人糞まで各種の糞が揃っていたという。今では売買するのはウズラの糞だけになった。
トゥ会長は、「タイトゥ村はコメ作りと花き栽培の村として知られています。花の栽培は非常に難しく、上手に育てようと思ったら家畜の糞は欠かせません」と話す。確かに村にはバラ、キク、ユリなどの花があふれている。
記者が午前5時にダム交差点に到着すると、荷台にウズラの糞の詰まった大きな袋を積み上げた20台以上のバイクが集まっていた。近付くと強烈な臭いがして息が詰まるほどだ。女性の売り手に1袋の値段を尋ねると、「ここでは一番大きい袋なので他より少し高い4万ドン(約195円)です。お宅まで運びますよ」との答えが返ってきた。