[特集]
「ウズラの糞売ります」、花や野菜の肥料として需要あり
2013/12/08 07:37 JST更新
) (C)Lao dong、早朝のダム交差点 |
作業服を着て、マスクに長靴や手袋でしっかりと体を保護した人達が、早朝に集まって売り買いする青空市場がハノイ市にある。場所はトゥーリエム郡タイトゥ村のダム交差点で、商品はウズラの糞だ。
タイトゥ村農民協会のグエン・ファン・トゥ会長によると、10年ほど前は今よりもっと賑わっていて、午前3~4時には各地から肥桶を肩にかついだり自転車で運んで来たりした人達が集まり、それから村中に売り歩いた。当時はブタやニワトリの糞、時には人糞まで各種の糞が揃っていたという。今では売買するのはウズラの糞だけになった。
トゥ会長は、「タイトゥ村はコメ作りと花き栽培の村として知られています。花の栽培は非常に難しく、上手に育てようと思ったら家畜の糞は欠かせません」と話す。確かに村にはバラ、キク、ユリなどの花があふれている。
記者が午前5時にダム交差点に到着すると、荷台にウズラの糞の詰まった大きな袋を積み上げた20台以上のバイクが集まっていた。近付くと強烈な臭いがして息が詰まるほどだ。女性の売り手に1袋の値段を尋ねると、「ここでは一番大きい袋なので他より少し高い4万ドン(約195円)です。お宅まで運びますよ」との答えが返ってきた。
この市場で最も古顔の男性レ・クアン・スさんによると、売りに来ているのは自分も含めほとんどがドンアイン郡ダイマック村の住人だという。ダイマック村はウズラ飼育農場が多く、1か所で5000~1万羽を飼い卵や肉を売っている。村の半分近くの世帯がウズラを飼っているが、糞を売りに出ているのは20人ほどで、彼らが飼育農家を回って糞を集めている。
スさんの農場では約8000羽を飼育しており、1週間で約20袋の糞が出る。それでも需要に応じきれない場合があり、隣の省まで出向くこともある。最近は電話で注文を受ける場合も多い。
スさんによると、糞を売るには農産物の育て方に詳しくなって農家にアドバイスできるようにならないといけないという。ウズラの糞は花、野菜、果樹などの肥料として使えるが、肥料のやり方がそれぞれ異なるからだ。
タイトゥ村の花の栽培面積は600ヘクタールに上る。別の場所に土地を借りて面積を広げる計画もあり、これからも肥料の需要はありそうだ。スさんは収入のことははっきり教えてくれなかったが、「肥料を運ぶためにもうすぐ自動車を買わないといけないのでは?」と話を向けると、「買うのはすぐにでもできるけれど、畑に入る道が狭くて車じゃ入れないんだよ」と答えた。
[Lao dong online,1:38 PM, 24/11/2013,O]
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