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- ベトナムのマクロ経済最新レポート発表
- 2月の予想に続き+6.7%で据え置き
- 貿易リスクや為替の変動が政策決定に影響
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英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)は、ベトナムのマクロ経済に関する最新レポートの中で、2025年におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率予想を2月の予想に続き+6.7%で据え置いた。また、2025年後半には成長率予想の変動が見込まれるとの見方を示した。
ベトナム経済の見通しは、これまでに締結された多数の自由貿易協定(FTA)を通じたグローバルな貿易ネットワークへの統合や、安定した海外直接投資(FDI)の流入によって、引き続き堅調と見られている。これらの要因は、ベトナムのグローバルな生産やサプライチェーンにおける地位をさらに高めている。3月の主要経済指標も、その安定性を裏付けている。
統計総局(GSO)が6日に発表したデータによると、1~3月期のGDP成長率(推定値)は前年同期比+6.93%で、1~3月期として直近6年間で最高となった。
3月の小売売上高(推定値)は前月比で+1.7%増、前年同月比では+10.8%増の570兆9130億VND(約3兆2000億円)だった。これにより、1~3月期の小売売上高(推定値)は、前年同期比+9.9%増の1708兆2520億VND(約9兆7000億円)となった。
また、3月の貿易収支(推定値)は16億3500万USD(約2400億円)の黒字となり、1~3月期の貿易収支は31億5400万USD(約4640億円)の黒字となった。
このほか、1~3月期のインフレ率は前年同期比+3.22%上昇、コアインフレ率は同+3.01%上昇した。スタンダードチャータード銀行は「持続的なインフレの傾向は金融政策に対する課題となり得る」と指摘している。
同行の専門家は「ベトナムの経済成長は依然として堅調だが、貿易リスクや為替の変動が政策決定に影響を与える可能性がある。ベトナムは、金融の安定を確保し、今後起こり得る経済変動に柔軟に対応するため、柔軟な金融政策の導入を検討すべきだ」と述べている。