(C) vietnamnet 恋人とのツーショット、右側がフン氏 写真の拡大 |
同性愛者の間で「プリンス」と敬われ、世間からは「ホットボーイ」と呼ばれた人物がいる。恋多き男性として数々の浮き名を流してきた彼は、今では年老いて川のほとりで一人孤独に余生を過ごしている。
ブー・チョン・フン氏(1940年生まれ)は現在、ハノイ市で同性愛者を公言する最年長の人物として知られている。今でも、同性愛者の世界で「ホットボーイ」と言えば、彼のことをさす場合が多い。
彼が「ホットボーイ」に至るまでには様々な紆余曲折があった。そもそも彼は先天性の性同一障害者ではない。若い頃は女性に夢中になった時期もあり、女性と結婚して子供にも恵まれた。しかし、いくつかの不幸な出来事が重なり彼は女性を遠ざけるようになる。数々の裏切りに遭って、いつしか女性を憎むようになり、40歳近くなった頃、彼は自ら同性愛者になることを選んだ。
同性愛の世界に足を踏み入れて以来、エレガントな容姿と都会的な雰囲気、そして際立った歌の才能で、一気に「ホットボーイ」として名を馳せるようになった。「当時、既に40を過ぎていましたが、ハンサムで生気にあふれていたので、パーティーではいつも主役でした。私が恋愛の歌を歌えば、たちまち積極的な若者達が次々と声をかけてきて、連絡先を渡してくるのです。その中から恋仲に発展した人も数え切れません」彼は誇らしげに語った。