![]() (C)Vietnamnet, 一族の学問について語るグエン・ゴック・オアインさん ![]() |
毎年旧暦6月1日が近づくと、グエン・ゴック一族は祖先を祭る準備に忙しくなる。一族の長老グエン・ゴック・オアインさんによると、昔からこの一族は金銭よりも教育を重視し、学業の成果を先祖に報告する祭礼を行っているのだという。
一族では大学受験に合格すると、賞状と祝い金5~10万ドン(約220~440円)が渡される他、一族の経歴書にその名が加えられる。「この祭礼は祖先に報告するとともに、祖先が学問に励んだことで今の一族があるということを思い起こすための機会なのです」とオアインさんは語った。
村では未だに数十年前の村初めての大学合格者の名が語り継がれている。「向学の志が伝統のこの村では、金も銀も優秀な子どもに比べたら価値はない」と村人たちは言う。貧しい一族でも大学合格者が多ければ重要な役職につくことができるし、逆にどんなに金持ちの一族でも、子供たちが怠慢であれば村中の笑いものになる。
「一族同士が学問で競い合う気風もあります。互いに謙遜することなく、かといって威張るわけでもなく、日々の努力で勝負するのです」とへー校長は嬉しそうに語った。