(C) Tuoitre 写真の拡大 |
ここで働く女性の多くは、他所から移ってきた者たちだ。騙されて売春宿に売られた者も多く、みな故郷に帰りたがっている。中には病気にかかっている人や家族に病人を抱えている人もいて、他の半額にも満たないはした金で、自分を売ることに甘んじている。
この町に滞在した数日間、我々はさらに数人の女性たちに話しを聞くことができた。ここの他にも雲南省や広西省などに同じような地区があるという。どのホテルも売春婦を確保していて、同伴する女性がいなくてもホテル側が女性を都合してくれる。我々が昼食をとったホテルも、上の階にベトナム人女性を10数人キープしているとのことだった。他にも、床屋やマッサージ屋が立ち並び、若い客引きが呼び込みをしている。
ガイド役を頼んだ地元の男が馴染みの場所に立ち寄ると、中国人の女主人が我々の手をとって中に引き入れた。机と椅子が置いてあるだけの簡素な部屋は、まさにそのための部屋だ。ネズミの穴ほどの大きさで、それよりはいくらか清潔というレベルの部屋は、どれも埋まっているようだった。
この町に着いて車を降りるとすぐに女たちが群がってくる。売春宿を見つけるのに10分とかからない。分け入れば分け入るほど性産業の実態が目に入ってくるが、全容をあらわにはしない。一人っ子制作の影響で女性不足が深刻になり、欲求を解消するための方法が必要とされていることも、ベトナム人女性がこの地獄に足を踏み入れる原因となっている。