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ロンさんは中学3年生になった時、教室の装飾や壁新聞の作成に参加して絵を描くようになり、美術の才能を開花させた。1985年に高校を卒業すると、旧ハウザン省の芸術文化専門学校の入学試験を受けた。合格したにもかかわらず、学校側は両手がないことを理由に受けいれを拒否。ロンさんはめげずに翌年も受験して合格し、学校側に入学を認めさせた。
ロンさんは学費を稼ぐために、在学中の2年目から希望に応じて絵画を描く仕事を始め、その後1992年にタインチ郡の小中学校の美術教師として採用され、現在に至っている。
タインチ中学校のチン・バン・チュオン副校長は、実はロンさんの元教え子だ。チュオンさんは生徒として初めてロン先生に接した時、本当に美術を教えることができるのかと不安を感じたが、すぐに解消されたという。今ではロンさんの存在は、学校の生徒達にとって困難を乗り越える励みになっている。
ロンさんは今年からドンタップ大学で美術教育に関するコースで学び始めた。新しい知識を得ることが目的と、今も学ぶ意欲は旺盛だ。