ベトナムにおける銀行ATM利用者数が増加するにつれ、ATMの預金引き出し被害件数も増加している。現在、銀行が発行しているカードは、クレジットカードと銀行キャッシュカードの2種。一般に普及しているのはキャッシュカードのみだが、預金者が知らないうちに、口座から多額の現金が引き出されていた、というケースが後を絶たず、銀行と預金者の間で紛争が多発している。
銀行側は、偽造カード防止策や監視カメラ設置という処置を取っているため、ATMのセキュリティーは十分であり、顧客が暗証番号を知人や家族に教えなければ、そのような被害は起こらないはずだ、として免責を主張、裁判所も預金者の被害補償要求を退けており、預金者は泣き寝入りするしかない状況だ。とはいえ、このようなATMをめぐるトラブルの多発は、銀行の信用を低下させている。