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- オンライン詐欺の告発件数は1万6000件
- 詐欺告発件数の91%は金融分野に関連
- 犯罪活動が専門的かつ組織的なのが特徴
公安省傘下の国家サイバーセキュリティ協会(NCA)によると、情報通信省傘下の情報セキュリティ警告ポータルが2023年に受け付けたオンライン詐欺の告発件数は1万6000件、被害額は390兆VND(約2兆4000億円)に上り、国内総生産(GDP)の3.6%に相当する。
オンライン詐欺告発件数の91%は金融分野に関連しており、オンライン詐欺のメッセージや電話を受けたユーザーの割合は73%に達した。
ベトナムで横行するハイテク犯罪は、犯罪活動が専門的かつ組織的であることが特徴だという。ハイテク犯罪グループの元締めは近隣国に居住する外国人で、ベトナム人を海外に誘導し、ディープフェイクをはじめとする人工知能(AI)を使って標的の家族や当局者に成りすますよう指示し、ベトナム国内の人々をターゲットに詐欺行為を働くことが多い。
ハイテク犯罪の取り締まりの課題として、◇金融機関との連携が非効率的であることから、詐欺に関連する資金の流れを追跡するのに時間がかかり、資金回収の効率性が低いこと、◇インターネットプロバイダー(ISP)などとの連携が非効率的であることから、犯罪者のIPアドレスの特定に時間がかかることなどが挙げられている。
なお、近年はサイバー空間における詐欺が複雑化しており、企業や個人に深刻な損害を与え、国の社会経済の開発にも悪影響を及ぼしている。包括的かつ徹底的な防止策を早急に確保することが急務となっている。