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- ズン前官房長官が職権乱用容疑で逮捕
- 華人系VPTグループ関連案件の不正に関与
- コロナ禍の帰国者向け特別便手配でも違反
マイ・ティエン・ズン前政府官房長官(任期:2016~2021年)が4月末に公務執行上の職権乱用容疑で逮捕された。公安省報道官のトー・アン・ソー中将が5月4日に開かれた政府定例会見で明らかにしたもので、最高人民検察院が逮捕状を承認した。
既に定年退職しているズン容疑者(男・65歳)は在任中、南中部高原地方ラムドン省ドゥックチョン郡(huyen Duc Trong)で計画されていた大規模都市区案件「ダイニン都市区」の不正に関与したという。
同事件では、ラムドン省共産党委員会のチャン・ドゥック・クアン書記(男)、同省人民委員会のチャン・バン・ヒエップ主席(男)をはじめとした複数の容疑者が贈賄容疑、収賄容疑、公務執行上の職権乱用容疑などで逮捕され捜査を受けている。
同案件には、華人系不動産大手VTPグループ(Van Thinh Phat Group)の違法社債発行およびVTPと密接なコネクションがあるサイゴン商業銀行(SCB)による銀行業務違反に関する一連の事件の裁判で4月に死刑判決を受けた、VTP会長のチュオン・ミー・ラン被告(女・68歳)も関与している。
なお、ズン容疑者は、新型コロナを背景に運航された帰国者向けの特別便手配でも違反を犯していた。書記局は2023年1月、同容疑者が管理・監視・検査を怠ったことにより甚大な被害を引き起こし、国民の怒りを買って党の尊厳を著しく損なったとし、警告処分とすることを決定。さらに、同容疑者は商工省での違反にも関与し、今年1月に政治局からけん責処分を受けていた。