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- 薬物更生施設で200人近くが集団脱走
- 収容者同士の喧嘩に便乗して脱走扇動
- 翌夕方までに120人以上が施設に戻る
南部メコンデルタ地方ソクチャン省ソクチャン市にある薬物更生施設で24日夕方、同施設に収容されている麻薬中毒者191人が集団脱走し、機動警察も含め多くの警察官が出動して周囲は一時騒然となった。
同日昼頃、収容者約20人の間でトラブルが発生し、殴り合いの喧嘩が発生。警察官が事情を訊こうとしたが、収容者らがこれに応じず、一部の収容者が騒動に便乗して集団脱走を扇動した。
午後5時ごろ、角材や鉄の棒、ハンマー、ナイフなどで武装した収容者らが施設を破壊したり、施設のスタッフを暴行したりするなど暴れまわった。収容者らは、施設の門を壊して脱走し、周辺の路地や畑に散り散りに逃げていった。
警察は周辺の各ルートに人員を配置し、一部の脱走者を施設に連れ戻した。また一部は家族に説得されて自ら施設に戻った。翌25日夕方までに120人以上が施設に戻ったが、現在も逃走を続けている者も多い。
今回の騒動が起きる前、施設には460人の麻薬中毒者が収容されていたが、スタッフ数は60人程度と少なかった。同省当局は、施設の被害を確認するとともに、施設や人員の増強、職業訓練の充実化、管理の徹底、制度の厳格な実行などの対策に取り組んでいく方針を示している。