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ホーチミン市ビンチャイン郡警察は24日、腎臓あっせんルートを摘発したことを明らかにした。メンバー4人は、ヒトの組織・臓器の購買・略奪罪に関する刑事法第154条に抵触して逮捕され、捜査を受けている。
逮捕されたのは、◇ブイ・ティエン・ルック容疑者(男・37歳)、◇グエン・タイン・フォン容疑者(男・33歳)、◇チャン・タイン・ホア容疑者(男・32歳)、◇ファン・タイン・ハイ容疑者(男・27歳)の4人。
これまでの捜査結果によると、金が欲しかったルック容疑者は2017年、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に臓器提供を希望していると投稿し、自分の腎臓を1つ2億5000万VND(約152万円)で売った。容疑者はその際にフォン容疑者、ホア容疑者、ハイ容疑者と知り合った。
ルック容疑者らは「経験」を活かそうと、2022年から腎臓あっせんを始め、臓器提供希望者と移植希望者とのマッチングを行っていた。診断を経て移植に適した腎臓が見つかると、臓器提供者に国内の病院で手術を受けさせていた。
手術にあたっては、実際に手術を行う病院を騙すため、臓器提供希望者と移植希望者との間の「家族関係」を証明する結婚証明書や出生届などの必要書類を偽造していた。
同ルートは摘発までに28件もの取引を成立させ、このうち13件は移植手術が完了している。腎臓は1つ4億~11億VND(約240万~670万円)で取引され、ここから臓器提供者が報酬として2億6000万~4億VND(約158万~240万円)を受け取り、容疑者らが残りを取り分として得ていた。ルートが得た不正利益は120億VND(約7300万円)以上に達していたことが確認されている。
なお、ビンチャイン郡警察はルートの全容を把握すべく、北部紅河デルタ地方ニンビン省、同タイビン省、同フンイエン省、北中部地方ハティン省、南中部沿岸地方クアンナム省、同ビンディン省、東南部地方バリア・ブンタウ省、同ドンナイ省、南部メコンデルタ地方キエンザン省など、複数の省・市の警察と協力し捜査を継続すると共に、逃走中の他の容疑者の行方を追っている。