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SNS上で多くの芸能人や記者などが誹謗中傷された事件で、ホーチミン市人民裁判所は21日夜、ダイナム株式会社(Dai Nam Corp)の元社長グエン・フオン・ハン被告(女・52歳)に禁固3年の判決を下した。
また、共犯のダン・アイン・クアン被告(男・45歳、法学博士・ホーチミン市法科大学講師)は禁固2年6か月、同社の社長アシスタント(40歳)、オフィススタッフ(31歳)、広報部長(29歳)の従業員3人には、それぞれ禁固1年6か月の判決が言い渡された。
被告5人はいずれも、「自由および民主を乱用し、国家・組織・個人の合法的な利益を侵害した罪」に問われており、被告らは裁判の審議で罪状を認めていた。
ダイナムは、東南部地方ビンズオン省にある巨大テーマパーク「ダイナム公園」を開発・運営している。ハン被告夫婦は同テーマパークのほか、同省に広大な土地を保有し、不動産業界の大富豪として知られており、さらに慈善活動家という顔も持っていた。
起訴状によると、ハン被告は自身の財力や影響力を利用し、2021年7月から2022年3月に逮捕されるまでの間に、フェイスブック(Facebook)、ユーチューブ(Youtube)、ティックトック(Tiktok)上に有する12のアカウントを介して数多くのライブ配信を行い、この中で、有名人らの私生活に関連する未確認情報を流して罵倒し、他者の名誉と尊厳を侵害した。
法学博士のクアン被告は、ハン被告のライブ配信に参加してコメント。同社従業員3人の被告はライブ配信を手配したり、これを宣伝したりしていた。一時期には、1つのアカウントのライブ配信視聴者数が数十万人に達していたため、ハン被告は「ライブ配信の女王」とも呼ばれていた。
なお、ハン被告から誹謗中傷を受けた人物として、MCのチャン・タインやダイ・ギア、歌手のダム・ビン・フン、トゥイ・ティエン、ビー・オアイン、俳優のホン・バン、トゥイ・ジエム、記者・弁護士のハン・ニーなどが挙げられる。
ハン被告はライブ配信で、芸能人が貧困層支援と偽ってファンから集めた寄付金を横領したと事実無根の噂を言いふらしたり、芸能人の私生活に関連する未確認情報を流したりして罵倒していた。
ハン被告は2022年3月に逮捕。同被告と対立していた記者・弁護士のハン・ニーも、2023年2月に「自由および民主を乱用し、国家・組織・個人の合法的な利益を侵害した容疑」で逮捕され捜査を受けている。
ハン被告は裁判で、芸能人たちへの謝罪を拒否。クアン被告も、社会の進歩のために責任を持って意見を表明したため、後悔はないと述べた。ハン被告がライブ配信で寄付金使途の不正を指摘したことは、当時大きな社会的反響を呼んだ。