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南中部沿岸地方カインホア省のカムラン湾で4月14日(金)から16日(日)にかけて開催が予定されていたライフセービングスポーツの1つである「オーシャンマン(OCEANMAN)」について、ホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)とチュオンサ諸島(英名:スプラトリー諸島、中国名:南沙諸島)のない地図を使用したとして、主催者に罰金処分が科された。カインホア省警察が明らかにした。
ベトナムでは初開催のオーシャンマンは、ホーチミン市3区に本社を置くピークイベント(Peak Event)が主催するもの。カインホア省警察によると、オーシャンマンの公式ウェブサイトでは、無料地図の共同作成プロジェクト「オープンストリートマップ(OpenStreetMap)」から引用した地図を使って各種目の会場を示しているが、ホアンサ諸島とチュオンサ諸島の表示がなく、ベトナムの領有権の侵害にあたるとして、主催者に罰金2500万VND(約14万円)の行政処分が科された。
ピークイベントはこの問題について、フェイスブック(Facebook)ページで「地図は第三者であるオープンストリートマップが開発したものであり、オーシャンマングローバルが管轄・所有しているものではない」と説明した。さらに同社は、オーシャンマングローバルに対してウェブサイトから当該地図を削除するよう求めたという。同社は、ホアンサ諸島とチュオンサ諸島におけるベトナムの領有権を尊重しており、今回の件は重大な過ちであることを認識しているとコメントし、謝罪した。
また、カインホア省文化スポーツ局はこれに先立ち、オーシャンマンがベトナムの各種法律・規定に違反しているとして、イベントの延期を求める文書を発出した。主催者はこれを受けて、イベントの延期を決定した。