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南部メコンデルタ地方ドンタップ省タインビン郡フーロイ村(xa Phu Loi, huyen Thanh Binh)で建設中のロックセン(Roc Sen)橋の建設現場に立ち入った少年が、地中に打ち込まれたコンクリート管内に落下し死亡した事故で、郡警察は事件性なしと判断し、刑事事件として立件しないことを決定した。
建設現場の近くに住むT・L・H・N君(10歳)は昨年12月31日午前、家計を助けるためにロックセン橋の建設現場でスクラップ鉄を拾おうと、友人らと共に工事現場内に立ち入った。貧しい家庭に生まれ、小柄で痩せこけていたN君は、直径25cm、長さ35mのコンクリート管内に落下。
救出作業は事故発生直後から始まった。数百人が動員され、さらにクレーンや掘削機、はしけ、掘削装置など多くの機械設備も導入されたが、事故現場の地盤が複雑だったため、作業は難航。事故発生から4日後の1月4日にはN君の死亡が発表されたが、遺体が収容されたのは、事故から3週間が経った今年1月20日のことだった。
捜査結果によると、建設現場はフェンスで囲まれていた。N君を含む少年らは事故当日の午前11時30分ごろ、建設現場内に立ち入ろうとしたところを警備員に見つかって追い返されたが、その後、隙を見て侵入。N君は11時55分ごろ、スクラップ鉄を探している際、誤ってコンクリート管内に落下した。
なお、ロックセン橋建設案件はドンタップ省交通運輸局が投資主を務めており、交通運輸科学技術研究所(ITST)が工事監視を担当している。