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ホーチミン市ビンタン区にあるタンタオ工業団地を運営するタンタオ不動産[ITA](Tan Tao Investment Industry Corporation=ITACO)と入居企業との間で金銭トラブルが発生しており、ITAがこれまでに約1か月にわたって入居企業工場の出入り口をバリケードや消防車などで封鎖していることが分かった。
消防車はITAが所有しているもの。ITAはさらに、工場前に警備員を配置し、工場内に人が出入りできないようにしている。
この封鎖により、ベトシン発熱抵抗器製造貿易(ビシング・ヒーター、Vising Heater)の操業がストップしており、工員約80人がテト(旧正月)前から休職を余儀なくされているという。
同社のグエン・ティ・タイン・トゥイ社長によると、同社は2007年に同工業団地内の工場用地について、50年間の賃貸契約を締結。代金の全額を支払ったにもかかわらず、ITAから土地使用権証明書の引き渡しを受けていないという。
ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)の責任者によると、ビシング・ヒーターとITAとの間で、土地賃貸料とインフラの保守・メンテナンス手数料について意見の食い違いがあり、ビシング・ヒーターはITAに対し、これらの料金を支払っていないとしている。
土地賃貸料について、契約上の金額は付加価値税(VAT)を含まない金額が記載されている。ビシング・ヒーターは契約上の金額を支払ったが、VATについては支払っていない。
HEPZAは両社を招いて会合を開き、解決に向けて交渉を求めたが、双方の主張は対立が続いて平行線を辿っているため、仲裁手続きによる解決を提案した。