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南中部高原地方ダクラク省バンメトート市タンアン街区(phuong Tan An, TP. Buon Ma Thuot)でこのほど、実際には死んでいないにもかかわらず実母によって死亡届を出された3歳男児が、警察に発見・保護された。同街区人民委員会の責任者が23日夜に明らかにした。
死亡届を出されたのは、N・T・Dさん(男性・41歳、ダクラク省クークイン郡=huyen Cu Kuin出身、南中部高原地方コントゥム省在住)とN・T・N・Pさん(女性・32歳、タンアン街区在住)の息子であるN・H・L君。
DさんとPさんは2018年に結婚したが、L君が生まれた後に離婚した。Dさんはその後、親権を得て父子でコントゥム省に引っ越した。息子が母親と触れ合う機会を増やそうと、4月30日の南部解放記念日と5月1日のメーデーに伴う連休に合わせてバンメトート市にあるPさんの実家にL君を預けた。
DさんはL君を預けてコントゥム省に戻った後も毎日のようにL君とビデオ通話をしていた。しかし、5月12日に息子がビデオ通話に出ず、母親のPさんも不審な応対をしたため、息子のことを心配したDさんは14日にPさんの実家を訪れ、Pさんに尋問したところ、L君の死亡届を見せられた。タンアン街区人民委員会によって受理された11日付けの死亡届によると、L君は4日に肺炎で死亡したことになっていた。
Dさんはショックを受けたものの、冷静になって考えると、PさんはL君の遺体やお墓がどこにあるか教えず、態度も不審だったことに気づいた。DさんはPさんを問い詰めるも埒が明かなかったため、Dさん一家は23日午前に同街区の人民委員会と警察にL君の捜索を要請した。
警察がPさんに事情聴取を行い、L君の居場所を特定した。一家は警察の協力を得て同日午後4時半ごろに同地方ダクノン省ダクミル郡(huyen Dak Mil)にあるV・T・Dさん(女性・44歳)宅でL君を発見し、保護した。
この女性は、「人身売買」を否定し、Pさんの依頼を受けてL君の世話をしているだけだと話している。
今回の出来事は親権争いか人身売買が目的なのか不明だが、Dさん一家は管轄機関に対し、事実確認をせずに死亡届を出した人々を処分するよう求めている。