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ベトナム科学技術研究所(VAST)傘下の地球物理研究所は11日、南中部高原地方コントゥム省コンプロン郡(huyen Kon Plong)とその付近での地震活動の調査報告を発表した。
同省ではこの1年間だけで、過去120年間の5倍もの回数の地震が発生している。中でも、コンプロン郡とその付近で地震が頻繁に発生するようになり、2021年4月以降は震度も大きくなっている。2021年にはマグニチュード2.5を超える地震が169回観測され、同地域では4月15日から4月18日までのわずか4日間に22回の地震が発生し、マグニチュード4.5の地震も観測された。
科学技術省とVASTの専門家から成る作業部会は4月19日から29日にかけて同省を訪れ、地方自治体、トゥオンコントゥム水力発電所とダクドリン水力発電所の運営会社の責任者と会合し、原因究明を行うと共に対策の構築を討議した。
地球物理研究所は報告の中で、地震が多発している原因について、新たに建設された水力発電所の貯水湖の水量によるものだと結論付けた。
しかし、水力発電所や一般施設に対する地震の影響レベルを評価するには、これまでの研究結果だけでは十分ではない。
当局は既に2021年5月からこの地域に3か所の地震観測所を設置しており、観測・警告や原因究明、影響評価を続けている。観測・予報能力を増強させるために、さらに5か所を増設して計8か所とする予定だ。
その一環として、地球物理研究所はまず、同地域で地震が発生した場合の対策シナリオを策定し、地元の管理者と住民に対し情報周知を行う。