(C) vnexpress, 逮捕されたホー・アイン・ソン上佐 写真の拡大. |
地場ベトアー・テクノロジー・コーポレーション(Viet A Technology Corporation、ホーチミン市)による新型コロナ検査キットの価格水増し事件に、ベトナム人民軍軍医学院の男性士官2人が関与したことが明らかとなり、国防省刑事捜査機関によって8日に逮捕された。
逮捕されたのは、グエン・バン・ヒエウ大佐とホー・アイン・ソン上佐(大佐の1つ下の階級)の2人。ヒエウ大佐は「競売入札に関する規定に違反し甚大な被害をもたらした容疑」、ソン上佐は「公的資産横領容疑」と「職権を乱用し資産を横領した容疑」でそれぞれ捜査を受けている。
ソン上佐は軍事医学研究所の副所長 兼 新型コロナ検査キット研究の最高責任者を務めており、一方のヒエウ大佐は設備資材部長を務めている。逮捕された2人の具体的な違反内容は明らかにされていない。
軍医学院は2020年に地場ベトアー社(Viet A)とコンソーシアムを発足し、新型コロナ検査キットの研究開発を行ってきた。
公安機関が昨年末に発表した捜査結果によると、ベトアー社はコンソーシアムの研究結果のもと、新型コロナウイルス検査キットを製造し、2020年4月に保健省から流通認可を取得。これまでに全国の疾病管制センターや医療施設に製品を納入し、売上高は4兆VND(約200億円)に上っている。
同社は検査キットの製造に用いられる原材料や機械設備の価格を水増しする形で生産コストを詐称し、検査キットを1製品当たり47万VND(約2360円)という不当な高値で販売。この価格に同意した見返りとして疾病管制センターや医療施設の長などに賄賂を渡していたとされる。