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保健省はこのほど作成した人口法草案を公表し、各方面への意見聴取を開始した。草案には、出生率の低い省・市の夫婦に対し、子供を産むことを奨励する条項が盛り込まれている。
ベトナムの合計特殊出生率(Total fertility rate=TFR、1人の女性が一生に産む子供の平均数)は2.1人で、理想的な出生率(夫婦1組あたり子供2人)となっているが、近年は少子高齢化が進んでいるのが現状だ。
草案によると、出生率の低い省・市で第1子を出産する女性に対し、当該省・市の最低賃金1か月分以上に相当する一時金を支給。第2子を出産する場合は、最低賃金2か月分以上に相当する一時金を支給すると規定される。
また第2子を出産する場合、子供の公立幼稚園・小学校への入園・入学が国によって保証され、公立中学校の授業料も免除される。
2021年10月現在、出生率の低い(夫婦1組あたりの子供の数が2人未満)省・市は21省・市。これらの省・市の人口は全国人口の39%を占めており、その大半は経済が発達している省・市となっている。具体的には以下の通り。
+東南部地方:
◇ホーチミン市、◇ドンナイ省、◇ビンズオン省、◇バリア・ブンタウ省、◇タイニン省
+南部メコンデルタ地方:
◇カントー市、◇ロンアン省、◇ティエンザン省、◇ベンチェ省、◇ビンロン省、◇アンザン省、◇ドンタップ省、◇ハウザン省、◇ソクチャン省、◇バクリエウ省、◇カマウ省、◇キエンザン省
+南中部沿岸地方:
◇ダナン市、◇クアンガイ省、◇カインホア省、◇ビントゥアン省
なお、現行の地域別最低賃金は、◇第1種(ハノイ市やホーチミン市など):442万VND(約2万2000円)、◇第2種:392万VND(約1万9700円)、◇第3種:343万VND(約1万7200円)、◇第4種:307万VND(約1万5400円)となっている。