(C) zing 写真の拡大. |
公安省は5日、「チエウダイベト(Trieu dai Viet=ベト王朝)」をテロ組織として認定したことを明らかにし、国民に対して同組織に加担しないよう求めた。
今回のテロ組織認定により、同組織への参加や宣伝、勧誘、融資といった行為のほか、同組織から融資を受けたり、同組織の活動に参加するなどあらゆる行為が「テロ支援」として扱われ、関与した者は厳格な処分を受けることになる。
「ベト王朝」は、2018年からベトナム当局によりテロ組織として扱われている「臨時ベトナム国家政府(Chinh phu quoc gia Viet Nam lam thoi)」の元メンバーらが2018年1月に発足した反政府組織で、カナダを本拠地として活動している。
同組織では、カナダ国籍のゴ・バン・ホアン・フン=Ngo Van Hoang Hung(男・69歳)が「司令官」、ドイツ国籍のチャン・タイン・ディン=Tran Thanh Dinh(男・64歳)が「副指令」、フランス国籍のゴ・マイン・クオン=Ngo Manh Cuong(男・60歳)が「特殊部隊総長」、米国籍のフイン・タイン・ホアン=Huynh Thanh Hoang(男・45歳)が「報道官」をそれぞれ名乗って活動。
同組織は、「武力・暴力」を正義と主張しており、「燃やす」、「殺す」、「壊す」、「奪う」をモットーとし、ベトナム国内のメンバーらに金銭を送り、テロ活動のために爆弾などの密造、デモ行進や暴力の扇動などを指示していた。
同組織が指示したテロ事件には、2018年6月にホーチミン市タンビン区12街区チュオンチン(Truong Chinh)通りにある同街区警察署に爆弾が投げ込まれた事件も含まれる。ホーチミン市だけでなく、近隣の東南部地方ドンナイ省や南部メコンデルタ地方のハウザン省、キエンザン省でも爆弾事件を起こしたとされる。