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2018年6月にホーチミン市タンビン区12街区チュオンチン(Truong Chinh)通りにある同街区警察署に爆弾が投げ込まれた事件で、同市人民裁判所は22日、被告20人に有罪判決を言い渡した。
被告20人は、政府に対するテロ罪もしくは爆発物の密造・所持・違法売買罪、またはその両方の罪に問われていた。
このうち、主犯格のグエン・カイン被告(男・56歳、東南部地方ドンナイ省在住)は政府に対するテロ罪で禁固20年、爆発物の密造・所持・違法売買罪で禁固4年の判決が下され、計24年の禁固刑となった。残る被告19人には、禁固2~18年の判決がそれぞれ言い渡された。
さらに、全被告に1000万VND(約4万5000円)の罰金が科されたほか、刑を終えた後も3~5年にわたって居住地から出ることが禁止され、それぞれの地元で監視措置を受けることになった。
民事上の損害賠償について、裁判所は被告らに対し、12街区警察および事件での負傷者2人に対する賠償金として計3億7500万VND(約170万円)の支払いを命じた。
主犯格のカイン被告は土地問題を巡って政権に不満を抱き、カナダに本拠を置くテロ組織「チエウダイベト(Trieu dai Viet)」の一員になった。同被告はカナダのメンバーから資金を調達し、爆弾の密造を手配。被告らはベトナム国内での認知度を高めて組織の名声を得る目的で2018年6月20日に12街区警察署に爆弾を投げ込んだ。このテロ事件により、2人が負傷したほか、警察署の物品と施設が損壊した。
チエウダイベトはホーチミン市だけでなく、近隣の東南部地方ドンナイ省や南部メコンデルタ地方のハウザン省、キエンザン省でも爆発事件を起こしていたとされる。